Gemini / ジェミニ
「Gemini(ジェミニ)」は、グーグルのマルチモーダルAIモデル群と、それを搭載したAIアシスタントの名称である。テキスト・画像・音声・動画・コードといった異なる情報を理解し、操作・組み合わせる能力をもち、モデル群としては2023年12月に発表された。24年2月にはチャットボットの「Bard」もGeminiに改称されている。現行のクラウド/API向けモデルは、用途に応じてFlash-Lite(最もコスト効率が高く低レイテンシーで高頻度利用向け)、Flash(速度と性能のバランスを重視)、Pro(高性能・複雑な推論やコーディング向け)に分かれる。これとは別に、端末上で動作する軽量モデルとしてNanoがある。Google 検索やGmail、Google WorkspaceおよびAndroidデバイスへの深い統合が進み、グーグルのプロダクト群を支えるAI基盤となっている。開発の中核となるのは、23年4月にDeepMindとGoogle ResearchのBrainチームが統合して発足したGoogle DeepMind。AlphaGoやAlphaFoldで知られるDeepMindの研究と、TransformerやTensorFlowなどを生んだBrainチームの機械学習基盤が合流した成果であり、単なるチャットボットにとどまらない次世代AIインフラを目指している。26年のGemini 3.5シリーズでは自律的にタスクを実行するエージェント機能とコーディング能力が強化され、エージェント/コーディングのベンチマークでGemini 3.5 FlashがGemini 3.1 Proを上回ったという。OpenAIのChatGPTに対するグーグルの戦略的回答として登場して以来、AI開発競争の主軸を担い続ける。『WIRED』ではGeminiの技術的な進化からグーグル製品への組み込み方、そしてAI検索がウェブの構造を変えていく過程など幅広く取り上げている。